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オスグッド病とストレッチ

オスグッド病の原因は大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の緊張によるものです。
「ということは!ストレッチで太ももの前面を緩めれば、膝の痛みがなくなるのでは?」と思いますよね。

しかし、実は直接的に大腿四頭筋をストレッチするだけでは改善が難しいのです。改善どころか痛みが悪化してしまうことも考えられます。

大腿四頭筋は伸びて固まっている

猫背のような骨盤が後ろに傾く姿勢で日頃から生活していると大腿四頭筋が疲労しやすくなります。

姿勢のイラスト

左が正しい姿勢、右が骨盤が後ろに傾いた状態の姿勢です。矢印を見ていくと、骨盤が後ろに傾くと殿筋(お尻の筋肉)や太ももの後ろ(ハムストリング)が縮みます、反対側にある太もも前面の筋肉は伸ばされているのが分かります。

このように、身体にはどちらかが縮むと反対側が伸びるというように逆の動きをする拮抗筋があります。大腿四頭筋の拮抗筋がハムストリングにあたります。

伸びて固まっている筋肉は縮む力が弱くなっています。つまり大腿四頭筋をストレッチで伸ばすと、さらに縮むことが出来ない弱い筋肉になり、症状を悪化させる可能性があるのです。

ストレッチをするなら反対の筋肉

伸びて固まっている筋肉はストレッチしない方がいいという説明をしましたが、筋肉が硬くなっているのは事実。どうやって柔らかくゆるませたらいいのでしょうか?

それは、縮んでいる側の筋肉を伸ばしてあげればいいのです。

この場合は、ハムストリングと殿筋です。縮んで固まっている筋肉が伸びるようになると、反対側の伸びて固まっていた筋肉が縮み緊張がゆるみます。

ハムストリングと殿筋を緩ませることで間接的に大腿四頭筋を緩ませているのです。すると縮む働きが出来なくなっていた弱い大腿四頭筋に程よく力が入るようになり正常に機能するのです。

正しい姿勢でいる時、拮抗筋は程よい緊張で保たれています。どちらかが縮んでいることも伸びていることもありません。そして、歩いたり走ったり筋肉を使用する時には、伸び縮みがバランスよくスムーズに行われます。

こういった柔軟性がある筋肉に戻すことがオスグッド病の改善につながっていくのです。

ストレッチを行う時の注意点

オスグッド病のお子さんは、全体的に身体がかたい方が多いようです。

柔軟性を失った筋肉をいきなり伸ばすのはあまりよくありません。「痛い」と感じる手前までまず伸ばしましょう。

10秒~20秒ほど伸ばしたら、また「痛い」と感じる手前まで伸ばします。痛いところまで伸ばさず、手前でとめるのがポイントです。

それを何度か繰り返し徐々に可動範囲を広げていきましょう。出来る範囲で少しずつやれば安全にストレッチを行えます。

硬くなっているのは太ももの筋肉だけではありません。

まとめ

お子さんの身体がどんな状態になっているのか、わかっていれば必要なストレッチや運動が分かりますし、整体で歪みを整えてからストレッチを行った方が改善が早くなります。

色々試してみる前に、一度ご相談ください。